<フォトトランジスタ回路”鳥並み君”ができるまで>


 
ある日のことである。
ネットで面白いゲームを見つけた俺は、クリアすることに躍起になっていた。(;゚皿゚)クンヌヤロー
しかし、どうにもクリア出来そうもないことを思い知ることになってしまったのだ。
反射神経が相当高くないと反応し切れない。しかも人間の集中力持続時間は長くは続かないのに
ゲームのプレイ時間がやたら長いのである。
こいつををクリアするには、10年間、頭を丸めて修行するか、鳥にでも生まれ変わるしかなさそうである。
そう、鳥並みの反射神経を身に付けるしか方法はない・・ウワァ〜ン (#´;Д;`) コンナンゼッテームリダオ〜

 これがそのゲームだ!!!まずは挑戦してみてくれ!!!
オフィちゅラブ見出し
オフィちゅラブ


この”オフィちゅラブ”というゲームは、行為現場を1度でも上司に見つかるとゲームオーバーになってしまう。
だから、調子よく進んでいてもゲームが終盤に近付くにつれ、焦りや”ビビリ”が生まれるようにできているのだ!
焦りが生まれれば上司に見つかってしまうし、ビビればハイレベルクリアすることはできない。
(;´A|||`||) ミツカッチャッタ・・・

このままではマウスのボタンが壊れるか、俺の精神が崩壊するかのどちらかになりそうである。
チュッチュチュッチュ (#;゜曲;゜;) ゼィゼィハァハァ

このゲームをクリアできる奴ぁ・・前世は、ぜってー”鳥”だよ・・畜生界から異例の昇進で人間界にきたんだよ・・
ぶつぶつ言い出した瞬間、ロマサガのように頭の上に”ピコン”とランプが点灯したのだ!
禿げ上司が受話器を置く時の”手”、この手の色が明るいベージュだから、
光センサーで捉えることができるのではないだろうか・・・・?
受話器の比較
この明るさの違いを増幅してPS2コントローラーのボタンをOFFさせれば、”PCへのゲームパッドコンバーター”
と”ジョイスティックのボタン割り当てアプリ”を使って完全クリアが実現できるに違いない!(;`・ω・)b

”鳥並み君”回路図面
こうして上図の回路が設計されたのだ!鳥のような反射速度を実現できるため、”鳥並み君”と名付けた。

(゚Д゚)・・鳥並み君の動作理論を説明しますと、
光量が変化すると、流れる電流が変化するフォトトランジスタ”PT550”と、1MΩボリウムで分圧されたB点の
電圧をコンパレーター”LM393_1”で比較します。−端子には、1KΩ抵抗と2KΩボリウムで分圧したA点
の電圧約2.8Vがかかります。光量が増すとPT550の電流値が増加しB点の電圧が低下します。
すると、LM393_1の−端子にかかる電圧が+端子にかかる電圧を上回り、LM393_1は出力から電流を
吸い込み始めます。これによりC点の電圧は一気に下がり、同原理でLM393_2の出力を0Vへと
変化させることになります。LM393_2が電流を吸い込まない時には、1KΩから流れ込んでくる電流が
D点を通過してトランジスタのベースへと流れ込みトランジスタをONさせます。これにより
L2ボタンのH信号端子をLレベルへ変化させて”L2ボタンを押している”とコントローラーに認識させます。
逆にLM393_2が電流を吸い込むと、1KΩから流れ込んでくる電流はD点を通過後に全て
LM393_2に吸い込まれてしまうため、トランジスタはONできず、L2ボタンのH信号端子をHレベルに
維持し、”L2ボタンは押されていない”とコントローラーに認識させるということになるわけです。


鳥並み君の基盤写真 セイミツ工業製連射ボタン
左が”鳥並み君”、右はL2ボタンのH信号端子の電流をトランジスタへ送るためのスイッチ。
このスイッチは、俺がAM業界にいた頃に使っていたセイミツ工業製の連射ボタン用の
スイッチである。格ゲーなんかにも使用されていたからよく壊れたんだな。
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PT550フォトトランジスタ:写真 フォトトランジスタをコーキングで固定:写真 PT550をPC画面にセット:写真
これが”PT550”フォトトランジスタだよ。ペットボトルのキャップに穴を空けてコーキングで固定したんだ。
余分な光が入らないように穴の空いた黒いビニールテープを張り付けました。
PCの画面に取り付ける時には受話器にかかる”手”の部分にセンサーがくるように微調整しながら行う・・
メンディングテープで張り付けたんだけど電話機がキャップに隠れてしまうのでこの調整が結構難しいんだよね。
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鳥並み君をPCへ接続:写真 PC用ゲームパッドコンバーター:写真
左が鳥並み君を接続したところ。右はPS2コントローラーとゲームパッドコンバーターだよ。
コントローラーのL2ボタンに鳥並み君の配線を接続、コントローラーの方のL2ボタンも
使えるようにしてあるのだ。
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PC用電源:写真
電源はPC用の電源を使用した。ジャンク品を300円で買ってきたものだよ。
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回路図にある”25V-47uF”の電解コンデンサは、初めは入れずに作成してみたんだ。
でも・・それだと、ハゲが受話器を置いてから受話器から手を離すまでにスイッチをOFFしないと
結局、ハゲの”ジダンダ”を見ることになっちゃうんだな・・(;・曲・;)
そこで、20KΩ抵抗と47uFコンデンサで約1秒の時定数を作ったわけ。
これなら受話器を置いた後に1秒間のL2ボタンOFF時間があるから余裕でスイッチOFFできるわけだよ。
ただ、電話が鳴った時にも始めに受話器に手がかかるため、この時には鳥並み君のスイッチと
コントローラーのL2ボタンを同時押ししておく必要がある。受話器を持ち上げたら1秒待ってL2ボタンから指を
離すように操作する。でも、受話器を持ち上げてすぐに受話器を戻すといういやらしいパターンもあるので、
その時はやはり、”ハゲジダンダ”を見ることになるのだぁ・・コラ、ハゲ(#V血V)イイカゲンニシロ!

電圧波形1
回路図B点の電圧波形

受話器に手が置かれるとB点電圧が低下、B点が+2.8V以下になるとLM393_1の−端子電圧が
+端子電圧を上回り、LM393_1の出力は0Vになり、電流を吸い込み始める。
受話器に手が置かれるとB点電圧は+4V強から+1V付近へ低下している。(横1マスは10ms=1/100秒)
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電圧波形2
回路図C点の電圧波形

受話器に手が置かれるとC点電圧は+5Vから約+0.5Vへ一気に降下、0.5秒後に受話器から手が
離れると、LM393_1の電流の吸い込みがなくなるために20KΩを通して47uFコンデンサに充電が始まる。
充電開始から約0.8秒後にC点の電圧は+2.8Vを上回り、LM393_2の−端子電圧を超える。
このカーブは過渡現象といって、充電によりコンデンサの電圧が上昇していくと20KΩにかかる電圧が
下がっていくため、コンデンサへの充電電流が減っていく現象が起こるのだ。つまりコンデンサの電圧上昇は
ゆっくりになっていくというわけ。コンデンサの充電電圧は、Vr=E×ε^(-t/CR)という式で表され、
この公式を使えば簡単に何秒後に何ボルトまで上昇するかが計算できるようになっている。
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電圧波形3
回路図D点の電圧波形

D点の電圧波形である。谷間の電圧は約0.3V、トランジスタのベースに流れ込むには約0.7V必要なので
トランジスタはONすることはできないのだ。
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PC側には”JoyToKey”という、コントローラーの各ボタンへPCキーやマウスボタンの割り当てができる
フリーソフト(現在は有料?)で、L2ボタンを押した時にマウス左ボタンが押されたことになるように設定してある。


ついに”鳥のクチバシ”を身に付けた俺のプレイ動画を見ていただこう!

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